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トランスアヴァンギャルド

現代イタリアのアートは、制作の場にしてもマーケットにしても、完全に北イタリアが中心になっています。ところが、『トランス・アヴァンギャルド』のアーティストのほとんどが南イタリア出身!地中海の太陽をおもわせるような鮮やかな色彩・・・

『トランス・アヴァンギャルド』は1970年代ぐらいから、ひとつの流れとしてすでに特徴をもちはじめ、まずドイツで評価されています。キーファーなどの『ドイツ新表現主義』の流れを汲む、というのもダテじゃない。そののちアメリカのアートなどにも影響を与えた・・こういう経緯も興味深いです。

ある時、イタリア人のアーティストがこんなことを言っていました。「『見た目の美しさにトコトンこだわる』ことが、ルネサンス以来のイタリア美術をつくり出してきたのなら、すでにあの当時から、『見た目の美しさにこだわる』ことが、またイタリアン・アートの限界にもなってきた。」・・・・・言いえて妙。。

イタリア美術とはまるで反対の極にもあるようにさえおもえるドイツ美術と、どこまでメンタルな部分で『トランス・アヴァンギャルド』と『ドイツ新表現主義』がつながりをもっているのか・・・ちょっと興味をひかれますね。

『トランス・アヴァンギャルド』の絵画作品にかんして言えば、『ドイツ新表現主義』とのつながりもわからないでもないような気がします。ナイーフときわどいとこで接しているようなカンジ。でももっと大胆。色彩はけっして『ギンギラ太陽』ではなくて、その大胆さにそぐっている。どこかほかの世界にいざなわているようで、見ていてわるい気はしないナ。

『トランス・アヴァンギャルド』のおもなアーティスト(括弧内は生誕年)は、ミンモ・パラディーノ Mimmo Paladino(Benevento:1948) サンドロ・キア Sandro Chia(Firenze:1946) フランチェスコ・クレメンテ Francesco Clemente(Napoli:1952) エンツォ・クッキ Enzo Cucchi(Ancona:1950) ニコーラ・デ・マリア Nicola De Maria(Benevento:1954)。

ミンモ・パラディーノ作品・・・

展示会風景(Waddington Galleries)
http://www.waddington-galleries.com/ARTIST..
彫刻作品(Waddington Galleries)
http://www.waddington-galleries.com/ARTIST/..
パラディーノの作風が落ち着きはじめたころの作品(1982年)。ミンモ・パラーディオは一貫して作品にタイトルをつけない。
http://www.francescomorante.it/pag_3/318a..

クレメンテ作品・・・

クレメンテの場合、詩作からはじまったみたい。しかもナポリ近郊サレルノ生まれだから、傾向として古典文学の表現様式には多大な関心を抱いていたとおもう。ボイスやトゥオンブリーらの作品に感化されて絵を描きはじめたという。クレメンテもまた、1970年代の多くの若者たちがそうであったようにインドをおとずれ、影響を受けている。

http://www.artchive.com/artchive/C/clemente.html#images
※ ページが開いたらいちばん下を見てください。年代順に14作品のタイトルが並んでいます。(サムネイル画像はありません。)年代の新しいほうから(下のほうから)見ていかれることをおすすめします。お気に入ったら、もっと開いてみればいい。

クッキの陶製作品・・・

GALERIE BRUNO BISCHOFBERGER(スイス・チューリッヒ)ギャラリー内の展示風景とそれぞれの作品
http://www.brunobischofberger.com/cucchi.htm

作品じたいと作品タイトルとの掛け合いがおもしろおかしい。なんでこれが『折れた背骨』なの・・?!・・でもおもろい。上から:

『海へ(A ... Mare:ア..マーレ)』
『海じゃなくて(Non A ... Mare:ノン・ア..マーレ)』

この2作品タイトルの『真意』はよく分かりません。与えられた言葉から感じるのは、「海へ」、そしてその反対を意味している「海じゃなくて」・・。でも『海』と『へ』のあいだに「...」も入れてる。まさか「アマーレ(愛する)ノン・アマーレ(愛さない)」とかけているなんてことはないとおもうけど・・

『栄光の間の休息』(素材は紙系)
『舌の下側』(なにかを隠しているのかな・・?素材は紙系)
『頭蓋骨に雪』
『緞帳』
『折れた背骨』

『栄光の間の休息』なんてどう?なんだか分からないけれど分かったような・・でもスンナリとくるところがある。

サンドロ・キアのオフィシャル・サイト
http://www.sandrochia.com/

Sandro Chia

サンドロ・キア作『ハートをもった片翼の天使(Single Winged Angel Holding His Heart/1996年/ブロンズ/宇都宮美術館)』

(2002.07.02.)(2003.02.22. 点検)(2003.09.14. トランスアヴァンギャルドのいくつかのファイルを統合)(2004.04.01. 点検)

※ 『トランス・アヴァンギャルド』と名づけたのはアキッレ・ボニート・オリーヴァ(評論家)/1980年です。

かんれんファイル

■ アンセルム・キーファー

かんれんサイト

■ 川村記念美術館(千葉県佐倉)

BBSより

ミンチカさん 2002.06.30.

クッキの『海へ』『海じゃなくて』は、まるで『地獄の赤い海で波乗りに興じる頭蓋骨たち』ですね★このシリーズは是非ヘビメタ流すディスコかなんかの壁に掛けてほしいなあ。。。

うんうん。『栄光の間の休息』は解かる。『折れた背骨』も解かるデ〜。『頭なしの首長竜のそれ』をイメージするなあ。。。僕が立体頭蓋骨で一番好きなのは、やっぱり総純金箔仕上げです☆

一つ、はっきりしていることは、Cucchiさんも相当に悪魔付きだって事♪

ミンチカさん 2002.06.30.

『セイスモサウルス』・・・・・頭蓋を無くした首長竜/岸辺をのし歩いて探す/「俺の頭はどこへ行った」・・・仲間達の哀しい鳴き声が/無いはずの耳に響き/断ち切られた頭の その目を見開く・・・空飛ぶ翼竜に見つかる前に/お前の頭を拾ってつなげ・・・そして 何も無かったように/ジェラシックの平原を謳歌する・・・人間なんて まだいない/湖は青く むせ返るほど空気は濃い

梁井朗さん 2002.06.30.

クッキやクレメンテといえば、千葉県佐倉の川村記念美術館に収蔵品がありますね。でかい絵です。個人的には、new expressionism というのはあまり興味ないんですけど。

※ クッキ作品は『無題(黄色の壁)/Muro Giallo/1987年/60.5 x 452 cm』、クレメンテ作品は『ヘラクレイトスの死に非ず(Non Morte di Eraclito)/1980年/200.6 x 850.9 cm』が、川村記念美術館にあります。

えかきのき 2002.06.30.

キーファーなどの『ドイツ新表現主義』は、そこからいろいろなものが出てくる大きなながれではありますよね。『トランス・アヴァンギャルド』もそれと無関係ではないわけで、彼らの作品には、なにか新鮮なおもしろさを感じるなぁ・・

ミンチカさん 2002.06.27.

ミンモ・パラディーノの埴輪っぽい土像がかなり気に入りました。こちらまでギリシャ文明初期の地中海文明の香りが匂って来ました。

ブロンズ作品は、これは僕の実現不可能な夢なのですが、吹き抜けの玄関の正面コーナーに、こんな作品をぽつんと置き、スポットをぼんやりと当てる。。。少し離れては、お気に入りの絵画を飾り。。。

ああ、イメージだけは、広がります。。。ありがとう♪

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