Camille Corot, 1796-1875
コローは「静謐の画家」かとおもっていた。2007年10月、東京都美術館のフィラデルフィア美術館展に展示されていたコローを見たとき、その考えはみごとに変わった。コローは「静謐の画家」じゃない。ダイナマイトだ!
出展されていたコローの作品は、「泉のそばのジプシー娘 (1865-70/58.1x42.9cm/Gypsy Girl at a Fountain)」、「テルニの山羊飼い(1871/62.5x82.2cm/Goatherd of Terni)」の2点。展示会場に入ってすぐのところにある作品なんだけど、ここで足が止まってしまった。そして何度もここに戻ってきた。
フィラデルフィア美術館のコロー作品
http://www.philamuseum.org/collections/===
コローの作品は「静」か「動」かと言ったら、「静」だ。しかし、それは「動」をいったん凝縮した「静」であり、「動」がやってきたことをもっとカンタンにできるよという「動」に対する「静」の挑戦であり、「静」のなかで凝縮されて一千倍にもそのエネルギーを増した「動」はいまにも爆発しそうだ。
「動」を求めてきた絵画の歴史がいったんそこに収束し、印象派をはじめとするぼくらの時代のアートにふたたび拡散していく、そんなコローの「静謐」は、「生きる歓び」そのものにも似たワクワク感を発散させている。
2007.10.10.