Gustav Klimt 1862-1918
クリムトって、TOM さんはどう?
クリムトは世界観や色彩感覚は好きですけれど、絵画の醍醐味には欠けるたよりなさがあるので。
ウフ〜ン、わかるような気もするぅ。。でもクリムトの絵にでてるその世界観がすごくポジティヴで、しかもそれがぜんぜん構えたポジティヴさじゃなくて、なんかすご〜く自然なカンジ。ちょっと見直しちゃった。
そうそう、ポジティブであたたかいのですよね。寒色系なのに、とってもあたたかいのが不思議です。それから「香りつき絵画」なイメージ。良い香りがしそうです。シーレと比較されるけれど、ずいぶんと違いますよね。クリムトの「メドゥーサ」もいいですね。
「Silverfish」 1899年ごろ/Bank Austria Kunstsammlung, Wien
うん、、スタイルは似てるけど、クリムトのようなポジティヴさはシーレにはないなぁ。クリムトもメドゥーサ、描いてるの?
うう・・・クリムトのはセイレーンでした。思い違い。あの生首(^^;) マジにおどろしいけれど、図案としてスタイリッシュです。
あの生首、、、ナンなの?なんとなくでてきちゃったもんなんでしょうか・・?
セイレーンは人魚とか半人半鳥として描かれることが 多いけれど、 それとは別の独自の姿にしてみたんでしょうね。それは個人的なイメージなんでしょうけれど。
クリムトの特徴って ラインということもあると思います。 ジャポニズムとアールヌーボーに影響されたライン。それらがイメージとつながって恐怖のアレゴリーの長髪にプラスされ、あの髪の毛のシェイプかしら?
ここに(↓拡大画像ついてるよ)、メドゥーサが描き込まれてるっていうんだけど、、ドコ?
「パラス・アテナ/Pallas Athene(1898年)」・・Kunsthistorisches Museum, Wien
これって「ミネルヴァ(アテナ)」で、彼女の鎧の胸にメドゥーサが彫られているからでしょ?
ミネルヴァの鎧にメドゥーサが彫られているのを描いたのはマンテーニャ『美徳の勝利』とかもそう。このメドゥーサの鎧はペルセウスの怪物退治に知恵を授けたお礼に貰ったものだということです。
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(このあと、「金箔について・・・」とおはなしはつづくのですが、その部分は「クリムトと金箔」という別ファイルにしました。)
以下、メドゥーサについてちょっと補足・・・
メドゥーサというのはギリシャ神話にでてくる怪物です。このメドゥーサちゃん、元絶世の美女。それが、獰猛なヘビの髪の毛をもった怪物になってしまい、その姿を見たひとは一瞬にして石のようにかたまってしまうと恐れられていました。
相手を見ないでどうやってやっつけるか・・・ペルセウスがメドゥーサ退治に出かけるとき、女神ミネルヴァが秘策を授けました。ピッカピカに磨きたてた青銅の盾に相手の姿を映し出してメドゥーサを退治したペルセウスは、ミネルヴァに感謝の意を表して、「メドゥーサのデザイン入り鎧」をプレゼントしました。
TOMさんはマンテーニャ(1431-1506)の作品にかかれた「メドゥーサの鎧」を引き合いに出していますが(ルーブル美術館・・いま修復中?)、この意匠、ギリシャ時代はほうぼうでつかっていたのでしょうね。。
ところで『クリムトのデッサン(双書 美術の泉/野村太郎解説)』によると・・・「クリムトが中心となっていたウィーン分離派の建物正面入口にはメドゥーサの首の造形物があり、第一回分離派展のポスター(上画像は部分/1898年)にもクリムトはメドゥーサを描き込んだ。」・・・んだそうです。
とすると、、クリムトはメドゥーサを「描いている」どころではなく、まるで「ウィーン分離派のロゴマーク」!でもなんでメドゥーサなの?
(2002.04.15.)(2004.04.24. ちょい直し)(2005.06.10. 見回り)
■ クリムト/美とミゼリーのせめぎあい
■ クリムトとメドゥーサ
■ クリムトと金箔
■ クリムト、シーレ、ココシュカはウィーンの三羽烏