Henri Matisse 1869-1954
いまやってるマティス展(国立西洋美術館/2004.09.10-12.12.)・・・・・マティスはほうぼうで見ているからいいや、、、とおもったけど、全150点となるとはなしはベツ。ホイホイとでかけていきました。
で、じっさいに、マティスが30代のころの作品とかがあって興味深かった。あのひとの色彩というのは、ずっとかわってないんですネ。
それと、、マティスの絵はあれ、、「さあ作品ができあがったぞー」っていう瞬間のドキドキと満足感が、絵を描くひとばかりではなく、絵を描かないひとにも伝わってきます。
ところでマティスの作品に、1940年ごろ(マティス70代!)からの「切り紙絵」というのがあります。着色した紙を切ってべったんこべったんこと貼っただけのもの。上の画像にもポンピドゥーセンターにある「ブルー・ヌードII」という切り紙作品がみえています。これなどは図柄があるほうですが、テーブルクロスの模様みたいのも(ゴメン)あったりする。今回の展示会にも切り紙絵作品が何点かありました。
あれってなんなんでしょう?ほとんど切り紙絵だけという展示会もみたことがありますが、あんましおもしろくなかった。「なんなのアレ、、」って、ひょっとしてずっとひっかかっていたかも・・・
たぶんアレは・・・あたらしい技法うんぬんではなくて、マティスがじぶんの画風を追求している段階で、こんなんなら、、わざわざ筆で描かなくても、かりに紙を切って貼り付けたっておんなじじゃん、、いやそのほうが特徴がもっと引き出されるかもしれない・・・と、そのあたりから実験的あそび的にでてきたもんじゃないでしょうか・・?
展示会図録にこんな一節がありました。
(以下引用)
「実際マティスは切り紙絵をマケット(原画)としてさまざまな媒体に置き換える際も、その素材や出来を細かくチェックし、別の媒体に置き換えられたときの効果がもとの切り紙絵と異なっていないかをひじょうに気にかけた。−天野知香氏」
(引用おわり)
これは、すでにある切り紙絵作品をほかの技法で表現する場合のはなしです。しかし、それまでは油彩と筆で表現していたものを、こんどは切り紙だけで表現しはじめたときにも、やはりおなじことが言えたとおもうんです。
その証拠に・・・マティスの切り紙絵作品をみていると、じっさい、超たんねんに作られているなぁ、、計算されてるなぁ、、というのがうかがえます。
切り紙というあらたな技法に身をまかせ、そこからさらに、じぶんの表現ががんがん変わっていくというのではなく、むしろ表現したいものがすでにガンとあって、切り紙をつかってそれを実現する。切り紙の人格(=特徴)はみとめてやるけど、全体をどういうふうにするか、決めるのはあくまでもボクだよ、とそういうことです。
つまり切り紙絵はマティスの数ある表現方法のひとつにすぎない。じゃあなぜマティスの切り紙絵はあんまりおもしろくない、、?(←個人的にです。)これは・・・「マティスの作品のナニにわたしたちがカンドウし、そのうちのなにが切り紙絵には欠けているか?」と、問いかけてるのとおなじですね。
だけど、じゃあかりに、、マティスが残した作品が切り紙絵だけだったとしたらどう?あるいは「オレのすべての作品は、この切り紙絵のための準備にすぎなかった!」な〜んて、マティス本人が宣言していたとしたら?
んっ、、?!リキテンシュタインもウォーホルもまっさお??(先どりしてた??)、、まさかぁ〜。、、もしかするともしかして、、、マティスはもっとスゴイってことになるかもしれん、、、!ハハ、、
(2004.09.11.)
マティス展公式webサイト
http://event.yomiuri.co.jp/matisse/
※ ファイル中の画像は展示会のチラシから