EKAKINOKI

庭ボウボウが好きだったディ・コジモ

Piero di Cosimo 1462-1521

ゲハゲハ、、ブヒヒヒヒ、、、、ダレ、これ描いたの?マジ?・・・・・絵の作者はピエーロ・ディ・コジモ。

実力はたっぷりだけど性格的にジミで、って言うか寛大な心の持ち主で(売り込むにはマイナス?)、たとえばミケランジェロやラファエッロのようにギラギラ光ってはいないけれど、気がついてみたら・・まわりにたくさんのアーティストが集まっていて、すっごく影響を与えていた、みたいなマエストロ・・・

ピエーロ・ディ・コジモもそんなひとだったんじゃないかって、以前べつのファイルで、「クエスチョンマーク付き」でふれたことがありました。ところがE・パノフスキー著『イコノロジー研究(筑摩書房)』の「ピエロ・ディ・コジモの二つの絵画群における人間の初期の歴史」を読んでいるうちに、その推測が、半分は当たっていたけれど、半分ははずれていたことを知りました。

ピエーロ・ディ・コジモに人望があったというのは、たぶん当たっていた。ただ、ピエーロ・ディ・コジモはそんなにタンジュンなケースじゃなくて、孤独癖もあったというから、具体的な弟子、みたいのはあまりいなかったわけで、みごとにハズレ。ちょっとこの本から引用してみます。

幸いにもピエロ・ディ・コジモについては、この時代の他のどんな美術家よりも、よく知られている。人を拒絶すると同時に人の心を魅了する彼の人柄はすべての人々の記憶に生き続けていたので、ピエロが死んだとき、九歳でしかなかったヴァザーリも非常に説得力のある心理的な描写によって、彼の個性を不滅化することができたのである。

(引用おわり)

ピエーロ・ディ・コジモの孤独癖は、彼の世界観と密接につながっています。もう一節引用。

彼は自然の状態に干渉することを嫌って、決して自分の仕事場を掃除させなかったし、庭の植物を刈るのも許さなかったし、また果実さえ摘ませなかった。「ものごとというものは、自然のままにしておいて、手を加えないで、そっと見守っていてやることが必要なのだと主張していた。」

(引用おわり)

ねえ〜〜?おもしろいヒトでしょ?

ピエーロ・ディ・コジモは、「ヒトの手が加わる以前の自然の姿」を愛していた。愛してたなんてもんじゃなくて、マニアックに実践してましたネ。。とすると、、、、彼が描いていたヘンテコな動物ばかりの世界は(テーマ的には神話の世界ですが・・)、じっさいにはピエーロ・ディ・コジモがシビアに自然を観察した結果の、「ニンゲンや動物の本来の姿」・・・

だからもしピエーロ・ディ・コジモの絵がヘンテコに見えたとしたら、それはピエーロ・ディ・コジモの想像力がたくましかったからではけっしてなく、ニンゲンや動物の本来の姿にたいする、観察と認識のズレ、ってことになりまス。

草?どこがわるい?ヘビ?自然の一部。いっぺん庭をボウボウにしてみない?ピエーロ・ディ・コジモの世界がもうすこし理解できるかも、、、

(2004.04.25.)

※ ファイル中の作品: (上)「ペルセウスとアンドロメダ(部分)」1513年ごろ/Uffizi, Firenze (下)「プロクリスの死(部分)」1500年ごろ/National Gallery, London : なぜかこの手合いのディ・コジモの作品は、イタリアではなくて外国・・・OTAWA とかOXFORD とかにある。。

ピエーロ・ディ・コジモ作品(Web Gallery of Art)
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/p/piero/...

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