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サガンの「ボルジア家の黄金の血」

フランソワーズ・サガン著 / 鷲見洋一訳(新潮社) / Le Sang Dore des Borgia−Dialogues de Francoise Sagan, Scenario de Jacques Quoirez et Francoise Sagan Flammarion, Paris ・・ この本、サガンによるテレビ映画の脚本を小説化したもの。

Borgiaずうっと以前、ギュスターヴ・ル・ボンのフランス革命史ってのを読んだことがあった。

ル・ボンは、フランス革命を、、どうしてコトがあのように進行していったかを、、その当時、その場に居合わせたひとたちの心理状態、わけても「群集心理状態」から読み解いていく。

どんなにばかげたことでも、どんなに奇異におもえることでも、そのことで当時のひとがどういうふうに迷って、どういう思考経路でそういう決断をしたのかが(もちろん群集のひとりとして)、ル・ボンの手にかかるとまるで違和感なく説明されてしまう。

だけどここまで説得させられちゃうとおもしろくない、というのはある。歴史なんて仮説と勘違いと神話で埋まっているうちがおもしろいもので、万が一にもほんとのことを知ってしまうと、あっそう、、でおしまい。もはやおもしろくもなんともない。だってもうわかっちゃったもん。

ギュスターヴ・ル・ボンは、群集心理をテコに、「フランス革命」という一大神話を「日常茶飯事の積み重ね」としてえがいてみせた。・・・・・そしてフランソワーズ・サガンは、「ボルジアの黄金の血」で、チェーザレ・ボルジアの数々のミステリーと風聞を「男と女」のこととして説明してしまった!

「男と女」とは「チェーザレとルクレツィア」であり、つまり「兄と妹」・・・でもこっちのほうは、読んだあとむしろおもしろ感がある。そのぶん、ル・ボンの「フランス革命史」にくらべてサガンのは「小説」ってことだろう。いや、ここまでおもしろければ史実なんてもうどうでもいいや。

ジジツがみんなおもしろくないとは言わないけれど、、、たいがいは知ってしまうとつま〜んないことばっか。おしえて〜おしえて〜、、って、それでおそわったら、な〜んのことはない!・・・・・ってそんな経験、ありませんか?

(2001.10.14.)(2002.08.13. 見直し)(2004.11.08. 見回り)

※ 『群衆心理( Psychologie des Foules)』(1895)ギュスターヴ・ル・ボン(1841-1931)

かんれんファイル

■ チェーザレ・ボルジアとレオナルド・ダ・ヴィンチ

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■ Geometry.Net - Book_Author :ギュスターヴ・ル・ボンかんれんのいいリンクがいっぱい付いています。ギュスターヴ・ル・ボンの現代的評価などについても。(仏・英)

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