EKAKINOKI

映画「灰色のオオカミ」

フルショフとブレジネフ

russian wolf2年ほど前につくられたロシア映画『灰色のオオカミ』・・・フルショフからブレジネフへの政権交替(1964年)がどのようにおこなわれたかに焦点をあてたものです。

このフィルムの冒頭はオオカミ猟ではじまります。猟をたのしんでいるのは、ソヴィエト時代の政治家たち・・・ニキータ・フルショフ(1894-1971)やレオニード・ブレジネフ(1906-82)や・・・

雪景色のなかを荒々しい怒声がとびかいます。馬に乗った男たちが、オオカミの群れをロープで囲い込みます。ロープにはところどころに赤い布がくくりつけてある。それがヒラヒラしてるってかんじ。オオカミたちは、そのなかで情けない声をあげ、グルグルと行ったり来たり・・・

こんなふうにオオカミ猟をやっていたみたいなのですが、、でも、ロープで囲んだだけです。しかもその縄は、オオカミからみればかなり高い位置にあって、スキマだらけ。物理的には、いくらでも逃げられる。オオカミは赤いヒラヒラに弱い、、、、?!

ヴィソツキーの歌に「オオカミ猟」というのがあります・・・・・(以下訳)

「脚の腱までボロボロだ。今日もまた昨日のようにオレを囲いやがった。さも愉快そうにハンターが追い討ちをかける。/二連銃が発射される。ヤツらはヨールカ(モミの木)の陰に身を隠していやがる。オオカミは雪のうえをころげまわり、生きた標的になる。/灰色の野獣を打ち殺そうってんだ。母親オオカミも子供も。ハンターたちの叫び声とオオカミたちの阿鼻叫喚。雪のうえに赤い血がながれる。ロープには赤い旗。/フェアーじゃないぜ。赤い旗のなかだけは自由にしていいってわけか。ハンターの腕はふるえることなくオオカミをしとめる。/オオカミはオオカミの慣習を破っちゃならないんだ。まだ目もみえない子オオカミのときから、母親オオカミの乳をしゃぶりながら言い聞かされてきた。赤い旗のむこうに行っちゃいけない!/

灰色の野獣を打ち殺そうってんだ。母親オオカミも子供も。ハンターたちの叫び声とオオカミたちの阿鼻叫喚。雪のうえに赤い血がながれる。ロープには赤い旗。/オオカミには速い脚もするどい牙もある。このままムザムザと破滅しようってのかい?慣習を破って赤い旗のむこうに行こうぜ。親分、なにか言ってくれよ!/いやいや、オオカミはオオカミの慣習に従うしかないのさ。それ以外、どうしようってんだい?あぁ、オレもオダブツだ。どうやら順番がまわってきたらしい。ニヤリとして銃を構えたぜ。/

灰色の野獣を打ち殺そうってんだ。母親オオカミも子供も。ハンターたちの叫び声とオオカミたちの阿鼻叫喚。雪のうえに赤い血がながれる。ロープには赤い旗。/オレは行くぜ!赤い旗のむこうに行くぜ!いいなりになってるなんて、オレはイヤだ!ハンターたちの驚いたような声が背後に聞こえる。どうだ。これでいいんだ!/脚の腱までボロボロだ。だけど今日は昨日とはちがう!昨日とおなじようにオレを囲いやがったが、今日はあいつらの敗けだ。/灰色の野獣を打ち殺そうってんだ。母親オオカミも子供も。ハンターたちの叫び声とオオカミたちの阿鼻叫喚。雪のうえに赤い血がながれる。ロープには赤い旗。」

(訳おわり)

ハンターたちは、赤いヒラヒラ布きれにおびえきったオオカミをねらい撃ちにします・・・・・フルショフは、追い込んだことでゲームが終わったとかんじ、トドメの一発を射すのをやめました。それにかわってオオカミを射止めたのがブレジネフ!

・・・・・つまりこれが、、1964年の政権交代の真相、ってなワケ?!

(2000.06.12.)(2001.07.05.)(2004.11.20. 「ヴィソツキー」の部分分割)

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